歯内療法とは歯の中の歯髄(いわゆる神経と一般的に言うところです)を抜髄(抜き取り)し、なかに詰め物をする治療の事です。どうしてこのような治療をするかわかりますか?簡単に言うと「歯を残す」ためです。歯内療法で抜髄しなければいけない歯はすでに歯髄に感染を起こし、動物に痛みを起こしているだけでなく、そのまま放置しておくことで歯根膿瘍(歯の根の部分に膿がたまり、ひどい場合は皮膚に穴が開いて膿を出しつづける)を起こすことがあります。動物の痛みを取り、将来起こる可能性のある歯根膿瘍を予防する意味では抜歯も効果的ですが、歯がなくなってしまいます。歯内療法は「歯を残す」治療なのです。

症例(ウェルシュ・コーギー、2才、オス)

半年前の交通事故により破折。検査で露髄(歯髄が露出している状態)を確認。時間の経過から歯髄への感染が示唆されたため、歯内療法を実施。


歯内療法前の写真。中心部の赤い部分が露髄している部分です(注:赤いから露髄しているというわけではありません。咬耗などでは見た目は赤いが露髄していないこともよくあります。露髄しているかどうかはエクスプローラーなどを使用して確認します)。


歯内療法を行う前のデンタルレントゲンです。破折した側の歯の歯髄が反対側よりも太く、交通事故の時に破折した歯は衝撃で死んでしまったことが示唆されます。感染だけでなく、衝撃などの物理的な影響でも歯は死んでしまうことがあります。ただ、この子の場合、歯根に根尖病巣は認められません。


歯髄の深さを測定したら、抜髄し、さらに根管の太さを拡大するためにファイルのサイズを徐々に太くしていきながら切削する。切削後、根管を洗浄する


根管の洗浄が終わったら、ペーパーポイントで乾燥させ、その後ガッタパーチャポイントという根充する材料を入れていきます。隙間が空かないように詰めていきます。歯から見えているカラフルなものがガッタパーチャポイントです。この後、十分入ったら、余分な部分を切断し、さらに垂直方向に圧をかけた後、レジンでふたをし、研磨して仕上げます。


仕上げが終わった後のデンタルレントゲンです。根管内に十分根充されているのが確認されます。これで歯を温存することができます。


飼い主さんが気付いていないようで、破折は意外に多いものです。パートナーの口の中は日頃からチェックしましょうね。


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