ワクチンは命に関わるような病気から守ってくれる大切なものだということは多くの飼い主さんもご存知だと思いますが、でも本当に毎年必要なの?って思われている飼い主さんもきっとたくさんいらっしゃると思います。
確かにワクチンはいい事ばかりでなく、有害反応(いわゆる副作用)もゼロではありません。よく知られている副作用にはアレルギー反応があると思います。ひどい場合はアナフィラキシーショックを起こして亡くなることもあると言われています。僕も今まで数例経験がありますが、幸いみんな病院にいる間に症状が出たので、すぐに対処して大きな問題になることはありませんでした。それ以外にムーンフェイスという顔が大きく腫れてしまうような副作用や、注射した場所の痛みや腫れ、それ以外の体調不良などを起こす場合もあります。
また、このようなワクチンによる直接の副作用だけでなく、免疫疾患などを誘発する可能性なども記載されていたりします(ただ、これはワクチンだけでなく様々な種類の薬などでも起こる可能性はあると言われていますし、実際に起こる免疫疾患のうちの多くはワクチンや薬物以外の原因で起こっているので、すべてがワクチンのせいではないことは間違えないでくださいね)。
でもそういう理由もあって必要でないのであればワクチン接種の回数を減らしたいというのはどの飼い主さんも思われると思います。
今まで当院ではワクチンに対して副作用が出た子や、飼い主さんがわんこに対する負担を少なくしたいのでできるだけワクチン接種を減らしたいとお申し出があった場合は、ワクチン抗体検査のご提案をしてきました。
ただ、このワクチン抗体検査が外注検査で結果が出るまでに少し時間がかかるという問題もあって、多くの飼い主さんにオススメするまでは行っていませんでした。
今回、院内でワクチン抗体検査をする事ができるようになったので(ワクチチェックといいます)、先月から少しずつ飼い主さんに対しておすすめしています。このワクチン抗体のチェックで十分抗体があれば1年ワクチンを飛ばす事ができます。
ワクチチェックで検査ができるのはコアワクチンといわれるパルボウイルス、ジステンパーウイルス、アデノウイルスのワクチンが効いているかどうかのチェックです、このチェックですべてのウイルスに対するワクチンの効果が残って入れば1年ワクチンを飛ばす事ができますし、もしパルボだけ効果がなければパルボだけのワクチンを接種すればいいことになり、できるだけ余分なワクチンを体に入れないようにする事ができます。
今までも抗体検査をしていて感じていましたが、ワクチンの効果にはすごく個体差があって、ものすごくよく効いてる子もいれば、すごく抗体の上がりが悪くて1年もつのがやっとという子、全くといっていいほど抗体が上がっていないノーレスポンダーというワクチンに対する反応の悪い子もいます。このワクチチェックをする事で、このノーレスポンダーの子も判断する事ができ、他の子に比べてウイルス感染に気をつけなければいけないという事もわかるようになります。
つまり、その子その子に合わせたワクチン接種ができる「オーダーメイドのワクチンプログラム」を組む事ができます
ワクチチェックが終わった後には、ワクチン証明書のようにワクチチェックでワクチンがまだ効果が出ていることを証明する証明書も発行しています。
ただ、先程も書きましたが、このワクチチェックができるのはコアワクチンだけになりますから(正確にいうと狂犬病のワクチンもコアワクチンなので、狂犬病を除いたコアワクチンということになります)、お散歩に行ったり、ドッグランに行ったり、トリミングに行ったりと他のわんこと接触する可能性のある子はレプトスピラのワクチンの接種は必要になります。レプトスピラは細菌のワクチンで、もともと効果の持続が1年程度なので、このワクチンは毎年の接種が必要なんです。
ただ、ワクチンの有害反応はワクチンが多価といって1本のワクチンにたくさんの病気のワクチンが入ってるほど起こしやすいと言われていますので、すこしでもワクチンの種類を減らすことはとても意味があることだと思っています。


年明けからほとんどブログの更新ができていませんでしたが、気がつけばもう春はすぐそこまでやってきています。
1週間ほど前から春を告げる花粉症の症状が出てきて、診察中にマスクをしたりと少し説明が聞き取りづらかったりするかもしれませんが、しばらくの間お許しください。
春は出会いと別れの季節と言いますが、動物医療センター・ALOHA、あそう動物病院もそういう時期になってきました。獣医師・看護士スタッフ共に長く勤務してくれている人が多く、とてもありがたいという気持ちで日々の診療をしていますが、あそう動物病院が開院して今年で19年、動物医療センター・ALOHAが8年になります。
今年の春から夏にかけても少しメンバーに変更があります。結婚や新たな旅だちでALOHAを巣立っていくメンバーもいますが、春に新しく獣医師が2名、看護士が1名私たちのチームに加わってくれます。
メンバーが替わっても、病院というのはいつも同じ方針、同じ気持ちでみんなが働き、動物や飼い主様と接しなければいけないといつも思っています。その思いがいわゆる病院の「心」なのだと思っています。その「心」は院長である僕の思いがそのまま映し出されると思っています。なので自分の思いやビジョンがぶれると、その「心」もぶれてしまうと思いますから、自分の思いをぶれることなく持っておきたいといつも考えています。もちろん、その思いは少しずつ変わっています。治してあげる事のできなかった病気を治せるようになりたい、同じ治療をおこなうにしても少しでも動物の負担を少なくしてあげたいという気持ちで、気がつけば今のように泌尿器外科や椎間板ヘルニア、骨折などの様々な病気にも対応でき、腹腔鏡の手術も数多くこなせる病院になっていました。きっとその院長の思いについていくスタッフも大変だろうと思います。でも僕の実践する治療で元気になる動物や飼い主さんの笑顔をみて、自分たちのやっている治療への自信や喜びも持ってくれてると思っています。
新しくメンバーが増えても、この病院の「心」は変わることなく、ALOHAとあそう動物病院は少しでもみなさんのお役にたてるよう、動物と飼い主さんに寄り添った病院でありたいと思います。

写真は新しくALOHAに迎えたシーサーです。先日1対と、2体の合計3体のシーサーをALOHAとあそう動物病院に迎えました。すべて僕の大好きなシーサー作家の宮城光男さんのものです。そして今回迎えたシーサーはすべて珠を持っています。よく龍とかが絵で珠を持っているのを見ると思います。
先日光男さんのギャラリーを訪ねたときに、この珠ってなんですか?と光男さんに聞いたところ、「いろんな考え方があって仏教的には煩悩をかたちにしたもので、その珠を放すことのできない悟りを開けない人の象徴という考え方もあるんだけど、自分の好きな珠の考え方は、この珠が愛情ややさしさなどの様々な形にする事のできない思いを龍は形にして持つことができ、そしてそれを龍が守ってるという考えなんです」と教えてくれました。僕もその光男さんの好きな珠の考えにとても共感して、「飼い主さんの動物に対する思い」「動物たちの飼い主さんに対する思い」を僕たちは守るんだ!というイメージの象徴として今年はすべてこの珠をもったシーサーを迎えることにしました。
受付や診察室に置いてありますので、ぜひご覧下さい。光男さんのシーサー、ものすごいエネルギーです。


この写真の猫さんはプレシャスちゃんと言います。今18歳と10ヶ月、4月で19歳になります。
プレシャスちゃんは昨年膀胱にできた腫瘍の影響で尿管も尿道も詰まってしまって、腎臓から膀胱へ尿が送れなくなっただけでなく、膀胱から尿道を通って尿をすることもできなくなりました。
もともとが慢性腎臓病があったので、尿管と尿道が閉塞した影響で腎臓の数値はぐっと上がって、とても危険な状態でした。尿を出せるようにしなければ、早い段階で亡くなってしまうことは明らかでした。
尿を外に出せるようにする手術をするかどうか、年齢のこともあって飼い主さんと相談しましたが、飼い主さんの答えは決まっていて、少しでもながくいきれるかのうせいがあるなら手術をしてほしいということでした。
すぐに手術の準備をして、手術を行いました。手術時間を少しでも短縮するために腎臓から膀胱までは人工のバイパスを使い(SUBシステムといいます)、手術は1時間程度で終わりました。
あれから2ヶ月。現在は血液検査の数値も正常で、体重も増えてきました。
もちろん飼い主さんのケアがとても素晴らしいからです。術後の入院中も島根県からほぼ毎日面会に来られていました。飼い主さんのプレシャスちゃんに対する愛情の深さをとても感じました。
今日1週間ぶりに会ったプレシャスちゃんは本当に元気で、僕たちスタッフもとても嬉しくなりました。経過も良くて、再診までの期間も長くなりました。
4月には19歳になります。もっともっと飼い主さんと元気で過ごせる時間が作れるように、僕たちも出来る限りのお手伝いをしたいと思います。



動物医療センター・ALOHA、あそう動物病院は今年の診察は昨日で終わり、今日から1月3日まで(ALOHAは1月4日まで)お休みをいただいています。
新年は1月4日から(ALOHAは1月5日から)の診察開始になります。
もちろん、この年末年始のお休みの間も日中は病院に獣医師や看護師が当番で常勤し、急患の子の治療や入院の子の管理をさせていただいています。
365Hugs「365日ずっとみんなを抱きしめてますよ」というテーマでやっていて、今年はアニクリ24と契約もして、病院のしまっている夜間の間も電話がアニクリ24に転送され、獣医師のアドバイスが受けれるようにしました。
毎年少しずつお役に立てることを増やしていければといつも考えています。
もっと自分たちの能力を上げるために、例年同様今年も常に学び続けていく姿勢を続けることができたと思っています。スタッフの能力の底上げのために、以前から外部講師の方に来ていただいて、院内セミナーを行っていましたが、今年は来ていただける講師の先生も増え、周辺の先生にも来ていただいて、共に学ぶことができたのも良かったと思っています。来年も継続していきたいと思っています。
個人的には手術用の顕微鏡の導入で、より細かな手術ができるようになり、非常に増加している猫の尿管外科に対して、今までのステントやSUBを使った手術からマイクロサージェリーへの対応を始めれたこともとても大きな進歩だと思っています。
腎臓病の外来も遠方からたくさんの患者さんに来ていただいて、ますます腎臓病で苦しんでいる動物や飼い主さんのために内科、透析、手術を頑張ろうと気持ちを新たにしました。
そして、個人的にもう1つはカープの優勝です。本当に燃えました。病院みんなでユニフォームを着ての診察は、カープファン以外の患者様にとっては嫌だったかもしれませんが、やはりカープファンの患者様が多くて、すごく一体感を感じる事ができました(^-^)

病院のスタッフについては残念ながら結婚などで退職したスタッフもいましたが、産休明けで帰って来てくれたスタッフや新しい出会いなどもあり、とてもスタッフや周囲の方に恵まれていると感謝した年でもありました。
来年の春も3人の新人が加入する予定です。
来年も今まで同様、動物医療センター・ALOHA、あそう動物病院をよろしくお願いいたします。


みなさん、甲状腺機能亢進症って病気を聞かれたことありますか?
まさに名前の通り、甲状腺の機能が亢進してしまう病気です。人の場合はバセドウ氏病が有名ですよね。
この病気になると甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるために、動悸や息切れ、体重減少や高血圧などさまざまな症状を出します。
そして、じつはこの病気は高齢の猫に非常に多い病気なんです。ただ、厳密に言うと人のバセドウ氏病は自己免疫疾患といって自分の体内の免疫に異常をきたして起こる病気なのですが、猫の甲状腺機能亢進症は甲状腺の過形成や甲状腺腫(甲状腺の良性腫瘍)が多くの原因です。
この病気に猫さんがなると食欲はすごくあるのに痩せていく(まれに食欲が低下することもあります)、落ち着きがない、下痢・嘔吐、多飲多尿、呼吸が荒い、脱毛、大きな声でなくなどの様々な症状が出てきます。ただ、この病気に特徴的な症状はないため、この病気を疑って検査しなければ診断することはできません。そして、この病気を掘っておくと、心臓や腎臓に過剰の負担をかけてしまいます。
治療はお薬で過剰に分泌されている甲状腺ホルモンを抑えていく治療や、外科手術で甲状腺を摘出する治療、ヨードを制限した食事で抑えていく治療などがあります。
実はうちのちゃーくんがこの病気になってしまったので、先日甲状腺の摘出をおこないました。ちゃーくんの甲状腺はCT検査で片側が大きく腫れていることが分かりましたので、そちら側の甲状腺の摘出をおこないました。手術の翌日から高かった甲状腺ホルモンは低下して、術後の経過は非常に良好です。手術の合併症でおこる事のある低カルシウムも起こっていません。
甲状腺機能亢進症の猫はとても痩せて、毛艶なども悪く、すごく年を取ったように見えます。ちゃー君も少し痩せましたから、はやくもとの体重まで戻って欲しいなと思います。

ちなみに先程症状のところで書いた猫が大きな声で鳴いたり、夜泣きという症状は高血圧でよく出る症状です。甲状腺機能亢進症以外でも慢性腎臓病などの猫にもよく出る症状なので、もしこのような症状が出る場合は、はやめに病院で検診を受けて下さいね。


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