病院日記

2006.07.07(金)

以前からHPや病院の日程表に記載しておりますように、7月9日は獣医師全員がセミナーに参加するため臨時で休診いたします。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。


投稿者:院長


2006.07.03(月)

うちの猫のちゃーくん(本名ちゃちゃのすけ)はメインクーンなんですが、メインクーンでは文献的にはないと言われているAB型です。メインクーンですから体も大きくて、子猫の時から大きくなったら、血液の必要な病気の子がきたら血液を分けてあげてねと思っていましたが、血液型の検査をしたらなんとAB型。病院のスタッフはちゃーくんがAB型と分かった時はがっくりしました。というのも猫でAB型は非常に珍しい血液型なので、おそらくちゃーくんはどの子にも血液をあげる事が出来ないだろうなあと思ったからです。(まあ、それはそれでいいんですけどね、かわいいから)
でもついにちゃーくんが活躍できる時がきました。2日前からぐったりしているという事で来院した、ミウちゃん。検査をするまでもなく、外見から重度の貧血と黄疸があることが疑われました。検査の結果、免疫介在性溶血性貧血でヘマトクリット値9というひどい貧血でした。治療はすぐに開始されましたが、ヘマトクリット値があまりに少ないため、このままでは治療の効果が出るまでに亡くなってしまう可能性が高いということで、飼い主さんには治療の効果が出るまでの時間稼ぎに輸血をおすすめしました。飼い主さんも輸血をしてくださいという事だったので、すぐにミウちゃんの血液型を調べてみると・・・・なんとAB型です。どうせA型だろうと(A型がほとんどなので)すでにスタンバイをしていたあーちゃん(もう1匹のメインクーンです)ではなく、急きょAB型のちゃーくんの出番となりました。そして暴れる事もなく、いい子で血液をとらせてくれました。
そしてすぐにミウちゃんに輸血が行われました。ミウちゃんは輸血と治療に非常によく反応し、輸血後26まで上がっていたヘマトクリット値も、翌日には36になっていました。まだ、油断は出来ませんが、非常に良好に経過しています。
ちゃーくん、よくがんばったねえ。

現在、動物の治療において輸血は非常に大きな問題になっています。というのも輸血が必要でも、十分な血液が確保できないため亡くなってしまう子もいるからです。以前は社会的にも、それはしようがないという動きでしたが、ここ数年は輸血に対する要望も増えているように感じます。あそう動物病院では病院にきている子のなかから、献血をお願いする子を登録させていただいています。もし、飼われている子で、献血動物に登録してもいいよという飼い主さんがいらっしゃいましたら、ぜひ、スタッフに声をかけていただきたいと思います。
先日ファブリーズを飲んだことが原因で、免疫介在性溶血性貧血を起こしたM・ダックスのマリちゃんも、献血犬のトム君の血液のおかげで、元気になりました。マリちゃんもトム君の血液がなかったら亡くなっていたと思います。輸血をする事で助かる命もあるんですよ。


投稿者:院長


2006.06.21(水)

6月20、21日とDr.Tilleyの心臓病学のセミナーに参加してきました。
非常に楽しくて、内容の濃いセミナーでした。セミナーや学会、勉強会にはよく参加していますが、ここ1年では最高のセミナーでした。
心臓病は非常に増えていますが、ありきたりな治療でいいのか(といってもいつも考えながら一生懸命治療しているんですよ)と悩む事もありますが、多くの疑問が非常にクリアーになりました。まさに最新情報でした。
でもセミナー中に手品まで見せてくれる先生は始めてです(^_^)。本当に素晴らしい先生でした。
セミナー終了後に天神のAppleStoreに行ってきました。AppleStoreは始めていきましたが、店員さんもはきはきしていて、とっても気持ちのいい空間でした。


投稿者:院長


2006.06.13(火)

1ヶ月にもわたる慢性下痢と食欲不振で来院したW・コーギーのジャムちゃん。体重は元気な時には13Kgあったらしいのですが、病院に来た時は7Kgしかありませんでした。血液検査で低アルブミン血症と貧血が認められ、レントゲンでおなかの中にしこりが見つかりました。超音波でそのしこりを見てみると、やや低エコーなしこりで腸間膜リンパ節の腫大が疑われました。エコー下で針によるバイオプシーを行ったところリンパ腫と診断されました。飼い主さんと相談の上、化学療法(抗がん剤)の治療を開始しました。昨日の夜にまず弱いタイプの抗がん剤を入れましたが、今日の段階で食欲もあり、アルブミンも上昇してきました。もう1?2日状態が改善するのを待って、本格的な化学療法に入っていこうと思っています。なんとか完全寛解(肉眼上癌が見当たらない状態)まで行って欲しいものです。
ジャムちゃんの場合、消化器型リンパ腫といって犬のリンパ腫の10%以下の比較的少ないタイプで、体表のリンパ節が腫れていないため、今まで行かれていた病院でなかなか診断がつかなかったのではないかと思いますが、犬におこるリンパ腫の80%以上は多中心型といって体の表面のリンパ節が腫れてくるタイプです。そのため、飼い主さんの日ごろのチェックで早期に異常に気づいてあげる事が可能です。日ごろからパートナーの体を触診してあげてくださいね。体の外から触れて日ごろからチェックしてあげて欲しいリンパ節は下顎リンパ節(下顎の付け根辺り)、浅頚リンパ節(肩の前側、首の付け根辺り)、腋窩リンパ節(脇の下)、鼡径リンパ節(またの部分)、膝窩リンパ節(ひざの裏側)です。もし大きく腫れているようなら病院で検査してあげてくださいね。


投稿者:院長


2006.06.11(日)

以前から尿管結石で治療をしていたシーズーのももちゃん。おしっこの出が悪いという事で来院されました。
ももちゃんはメスなのですが、雌犬の尿道結石による閉塞は非常に少ないのになあと思いながらエコーを見てみると、やはり膀胱内には結石は見えないものの、膀胱は尿でかなり充満していました。さらにももちゃんは一生懸命、おしっこを出そうとしています。
これはおかしいと、膣鏡を使って尿道の開口部を確認してみると・・・・ちょうど尿道の開校する部分になにか茶色いものが少し見えます。なんとか取ろうとしましたが、ももちゃんがいやいやして、なかなかとれません。そこで鎮静をかけて摘出しようか飼い主さんと相談しようとしてた時、「ポン!」という音は聞こえませんでしたが(^_^)、ももちゃんのがんばりで(一生懸命気張っていましたから)、おしっこと一緒に結石が排出されました。
出た結石を観察してみると、ちょうど米粒のような大きさのもので、尿管にあった結石が出てきたものでした。いや?ホントによかったです。
ももちゃんの場合は、閉塞していた時間も短かったため、腎不全にもなっておらず、笑ってすみましたが、雄猫や雄犬の尿道結石による尿道閉塞は非常に危険です。何度も排尿姿勢をするのに、おしっこが出ていない場合はできるだけ早く病院に連れていってあげてくださいね。
ももちゃんの結石が出た後、尿道閉塞の雄猫の診察を行いました。この子は閉塞してから時間が経過していたようで、急性腎不全でBUN、Creの腎臓を評価する数字は測定限界を振り切り、Kもかなり高く危険な状態でした。すぐに尿道閉塞を解除し、尿道、膀胱内を洗浄するとたくさんの砂状の結石が出てきました。でも数日、急性腎不全の治療が必要なため、入院となりました。


投稿者:院長