2010.09.06(月)
帝京大学附属病院で多剤耐性アシネトバクターによる院内感染によって多くの方が亡くなられたニュースはみなさんご存じだと思います。
細菌と抗生物質はよくいたちごっこと言われますが、新しい抗生物質が開発されると、さらにそれに耐性をもった細菌が出てくるという、まさにいたちごっこです。
これはとても深刻な問題で、やみくもに新しい抗生物質を使ったり、意味もなく長期間使ったりすることはよくないと言われています。
当院でも抗生物質の使用には一定のルールを設けており、新しく、効果の高い抗生物質を使う前には薬剤感受性検査を行って、その薬以外効果のある抗生物質がない場合だけ、使用することにしています。
薬剤感受性検査というのは、原因となっている細菌に、どの抗生物質が効果があるかを調べる検査です。この検査をおこなうためには、それぞれの薬剤の感受性ディスクというものが必要になります。
そのため、当院では病院で使用しているすべての抗生物質の薬剤感受性を行うための感受性ディスクを院内に常備しています。
そんななか、ちょっとショックな出来事がありました。マルボフロキサシンという抗生物質の感受性用ディスクがなくなるというのです。マルボフロキサシンはファイザー社が動物用に販売しているニューキノロン系の抗生物質で、動物病院ではよく使われる薬です。動物用なので、市販されている感受性ディスクはなく、販売元のファイザー社から配布してもらうしかありません。今まではそのような形で配布してもらって、感受性検査をかけていましたが、今後、薬の販売は続けるものの、感受性ディスクはつくらないという方針のようです。
おそらく人ではこのような事はあり得ないと思います。「感受性はできませんが、ばんばん使って耐性菌をつくって下さい」と言ってるようなものですから。
ファイザー社にはコンベニアという1回注射すると2週間効果が持続する抗生物質もあります。一度の注射で2週間の投薬が必要ないと言うことで、ものすごく売れているそうです。当院でも使用はしていますが、あまり積極的には使っていません。なぜかというと、このコンベニアも感受性ディスクがないからです。
薬剤耐性菌を少しでも作らないためには、感受性検査はとても大切な検査です。その感受性検査のできない抗生物質を販売し続けるというのは抗生剤をつくる会社の姿勢としてはどうなんでしょうか?
確かに人の医療と違って、感受性検査をおこなっている動物病院はそれ程多くはないかもしれません。でも、抗生物質を販売する会社の責任として、感受性検査ができるようにするべきだと思います。多くの獣医師がこのことをファイザーに指摘して、マルボフロキサシンとコンベニアの感受性ディスクが早く作られるようになることを祈っています。
あまりに時代に逆行したできごとだったので、愚痴っぽくなってしまったので、最後に楽しい話題を・・・。
今月の19日に松永駅南口で行われるゲタリンピックに参加することは前にも書きましたが、そこで当院のブースではポップコーンと飲み物の販売を行うことに決定しました\(^_^)/
当日、当院の患者さんで、診察券をブースで提示して頂ければ、ポップコーンを無料で差し上げま〜す。
ぜに、遊びに来て下さいね。
2010.08.24(火)
みなさん、ゲタリンピックって知ってますか?
松永近辺の方はご存じかもしれませんね。
ゲタリンピックとは松永地域の一大イベントで、ゲタの産地である松永をみんなで盛り上げよ〜っていうお祭りです。
数年前まで、ゲタリンピックのメンバーとしてお手伝いをしていましたが、ここ数年は忙しさでお手伝いができずにいました。
ALOHAを開院して1年。地元の会社としてゲタリンピックを盛り上げたいという気持ちと、病院が2件になって増えたスタッフの結束を高める意味をこめて、今年のゲタリンピックにあそう動物病院&Animal Care-Hospital ALOHAはブースを出すことにしました!\(^O^)/
みなさん、ぜひゲタリンピックに遊びに来て下さい。
そしてうちのブースにも遊びに来て下さいね。
9月19日(日)は松永へGo!
病院は申し訳ありませんが、臨時休診とさせて頂きます。スタッフの結束を高める意味もありますので、良い仕事を行うために、ご理解下さい。病院には留守番の獣医師と看護師が残っていますので、緊急の方は電話でご連絡下さい。
2010.08.08(日)
1年前の今日、Animal Care-Hospital ALOHAを開院しましたから、今日はAnimal Care-Hospital ALOHAの一周年記念の日です。そんな大切な日なのにお休みを頂いてすいません(^_^;)
この1年、本当に慌ただしく過ぎていったという感じがします。とにかく突っ走った感じです。今年は、もう少し腰を落ち着けて、もっともっと動物や飼い主の皆さんに喜んで頂ける病院を目指したいと思います。
また、Animal Care-Hospital ALOHAは福山動物CT・リハビリセンターを併設していて、地域の先生方といっしょにこの福山地域の動物医療の向上も目標にやってきました。この1年、先生方には様々な病気の子をご紹介頂きました。今後も少しでもお役にたてるように、勉強や技術の向上、スタッフ教育をがんばっていきたいと思います。
一周年の今日には間に合いませんでしたが、今月中に一周年記念のイベントをやりたいと思っています。決まりましたら、またここで紹介しますね。
写真はこの間ホタパパに撮影してもらったタン君です。ウサギになってますね(^.^)・・ぜひ画像をクリックしてみてください。
そういえば今年は写真にはまった年でもありました。
2010.07.25(日)
先日肝膿瘍の破裂による腹膜炎で来院したルピちゃん。非常に危険な状態でしたが、元気になってきました。近いうちに退院できそうです。
まだ、お薬が必要だけど、ほんと元気になって良かったです。
さて、この一週間の間に、ひどい貧血の子が立て続けに来院しました。
シーズーのアイちゃんは免疫介在性溶血性貧血でした。ガンマガードという、とりあえず溶血を止める事のできる薬がつい最近動物病院には卸してくれないという連絡が来たため(もともと人体薬なので)、アイちゃんもその薬を使うことが出来ませんでした。でも、大杉先生の懸命の治療の甲斐あって、少しずつ貧血も改善してきました。来週には退院できそうです。
ヨーキーのチーちゃんは再生不良性貧血でかかりつけの先生の紹介で来院されました。赤血球、白血球、血小板のすべてが低下していて、非常に危険な状態でした。検査の結果、腹腔内の潜在睾丸(正常の位置に下降していない精巣のこと)が腫瘍化し、エストロジェンを分泌することで骨髄抑制がかかっていることがわかりました。精巣の腫瘍の中には女性ホルモンであるエストロジェンを分泌するものがあります。エストロジェンは持続して分泌されることで骨髄を抑制することがあります。チーちゃんの血液中のエストロジェンは発情している雌の4倍以上も分泌されていることから、この病気に間違いはなさそうです。非常に難しい状態ですが、なんとか元気になって欲しいです。
ビーグルのスーちゃんは膣の腫瘍からの出血で来院されました。出血がひどく、重度の貧血になっていましたが、輸血のおかげで無事手術を終えることができ、出血も止まって元気に退院できました。
ダックスのルルちゃんは溶血性貧血で来院しました。溶血性貧血は体の中で血液が壊れてしまう病気で、様々な原因で起こります。
ルルちゃんの場合、検査の結果、非常に珍しいのですが低リン血症で溶血している可能性が高そうです。現在、低リン血症になっている病気を鑑別中です。
このように貧血の子が立て続けに来院されたため、うちのタン君は大活躍。みんなのために血液を分けてもらいました。
今日も献血にいつも協力してくれるキノコちゃんとマー君から血液を分けてもらいました。
みんなのおかげで、たくさんのわんこの命を助けることができています。本当にいつもありがとう。今度みんなを表彰しないとね。
このように、輸血をおこなうことでたくさんの命が救われたり、飼い主さんのそばに少しでも長くいさせてあげることができます。
でも、動物の血液は売っているわけでもなく、キノコちゃんやマー君のようなたくさんのボランティアのわんこやにゃんに支えられています。
あそう動物病院では、献血のボランティアになってくれるわんこを募集しています。登録してくれたわんこには、1年に1回の健康診断(血液検査を含む)、ワクチン接種、フィラリア検査、フィラリア予防薬をサービスいたします。
もし、協力してもいいよという飼い主さんがいらっしゃったら、ぜひスタッフまで声をかけて下さい。
2010.07.14(水)
すっごく久しぶりの更新になります。
少しは楽しみにして下さっている方もいらっしゃると思います。本当にすいません。
この数週間は診察はそれ程忙しくはなかったのですが、こういう時にかぎって雑用や出張があるものです。
特に先週末は「どうぶつ皮膚病センター」での研修と癌学会の参加を予定していたため、皆さんには非常にご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
でも、本来は木曜日の午後〜金曜日いっぱいが皮膚病センターの研修で、翌日の土、日が癌学会・・・のはずだったんですが、木曜日の午前中の診察で急遽手術が必要な診察があったため、木曜日は東京に行くのが精一杯、さらに土曜日にもどうしても心配な子がいたので急遽癌学会をキャンセルして広島へ!帰ったとたんに椎間板ヘルニアの紹介などの重傷な子が続き、へとへとです。飛行機の便変更、ホテルのキャンセルで数万円の損出でしたが、でも診察した子もみんな元気になってくれたし、椎間板の手術をした子も順調なのでよしとしましょう。
今週の月曜日には2〜3日前から元気がないという主訴で来院されたルピちゃん。12才のダックスなのですが、呼吸促迫と腹痛がひどそうです。体温も上昇しており、血液検査では肝臓の数字が高く、また白血球数とCRP(急性炎症性蛋白)の増加も認められました。
腹部のエコーで胆嚢周囲の炎症と非常に少量の腹水が認められました。また、肝臓内に数個の低エコーの部分も観察されました。
エコーをみながら非常に少量の腹水を抜き、検査を行うと・・・




